ドクターX finalを観た
一昨日、ドクターX finalを観た。僕は普段ほとんど映画を観ないし、まれに観ることがあってもほとんどがアニメ映画だから、実写映画を観るのは十年ぶりくらいだと思う。十年前に見たのは「hero」の劇場版で、それが初めての実写映画だった。確かその少し前にドラマの二期がやっていて、それがかなり好きで蔦屋で一期のDVDを借りたりした。今回観た、人生二回目の実写映画であるドクターXもそのぐらいの時期か、もう少し後の時期によく見ていた。毎週録画しては何度も見返したり、DVDを借りたりしていて、好きで好きでたまらなかった。特番で二時間スペシャルがあったりすると大はしゃぎでテレビにかじりついて、次の日には「私、失敗しないので」とか「御意」とか「いたしません」とか学校で言っていた。
当時小学生中学生くらいだった僕にとって大門未知子は憧れだった。そもそも一匹狼で周りの言うことなんかを全く無視して自分が思うが儘にふるまうところがかっこいい。それにあの目力!最初はそういう態度に対してみんな不満を持っているんだけど、その圧倒的な技術と、何よりその信念にみんな絆されてしまって、どうにも憎めないというか、苛立つ一方で憧れてしまう。見ている僕もたまに流石にそれはひどいんじゃないのと思うこともあるけど、やっぱり流されちゃう。そういうかっこよさがある。僕なんかはそのときから人見知りだし、信念なんかもなくなよっとしてるし、ヒトに誇れるような技術があるわけでもないから、大門未知子の虜だった。それに、彼女には色恋の気配が全くないのもよかった。なんかそういう話、昔の恋人みたいなのが出てくる回があった気もするけど、ともかくそういうのは苦手だから、それも好きな理由の一つだと思う。
それになによりキャラクターがいい。僕は中学二年生くらいからテレビをほとんど観なくなって、高校に入ってからは全く見なかったかドクターXの七期(?)は観ておらず、偶然映画がやっていることを知ってあわてて観に行ったので、あのキャラクター達を観るのは八年ぶりくらいだったが、やっぱりいい。晶さんは相変わらずメロンだし、加地とか蛭間とか海老名とか、もう懐かしくって懐かしくって。前半は結構この辺がコメディをしていて楽しかった。なんか昔の中学生の頃に戻ったみたいだった。あとびっくりしたのが城之内で、昔は小中学生だったから出演者の顔なんて気にしたこともなかったけれど、彼女があんなにかわいいなんて思っていなかったから久しぶりに見て驚いた。それに、あの家でみんなで麻雀しているのを見て、あのころは麻雀がなにかも知らなかったのに今じゃ自分がやる側になっていたり、お酒の飲める年になっていたりして時の流れを感じざるを得なかった。けどキャストの皆さんも年を取ってるはずなのに全然それがわからないし、相変わらず大門未知子はかっこいいので、やっぱりプロはすごいと思った。
音楽も懐かしくて、てれててててーてててーとか沢山のBGMがそのままで感動した。改めて聴くとこんなにかっこいいんだと思ったし、演出の仕方とか、BGMのタイミングとかも昔と変わっていなかったと思う。少し残念なのは主題歌で、この映画の曲もすごくかっこいいし合っていると思うけれど、僕はずっと四期分(?)くらいずっとSuperflyの曲を聴いたし、今でも大門未知子を思いながらそれらの曲を聴いているくらいだから、あの声と大門未知子があまりにも一致しすぎて、それを行けなかったことが少し悲しかった。ちなみに全部好きだけど特に好きなのは「99」。
年が変わると見え方も変わるもので、大門未知子は単にその言動や技術がかっこいいと思っていたけど、あの背の高さとか、歩き方とか、すらっとした脚とか、もう存在するオーラが大門未知子って感じで、視野が広がったようにも、純粋さが失われたように感じた。あと驚いたのは、手術シーンを見るのがつらかったことだ。もう最近は血を観るのがだめで、手術シーンが盛り上がるところなのに。目線をそらさないとけなかったし、手術の音もだめだった。それに、人の生死が関わっているというのがつらくて、さらにそれを映像で見るということにすごく疲れた。
ただ内容自体はかなり楽しめたし、本当にfinalなのかはわからないけど、いやまだ続いてほしいけど、内容は最後にふさわしいのではないかと思う。大門未知子の過去、彼女がどうやって生きてこうなったのかということ、晶さんとの絆、彼女の信念、そういうものが示されていたと思う。最後の展開は賛否が割れそうな気もするけど、僕は楽しめたしいいんじゃないかと思う。ちょっと強引な気もするけど。
本当に二時間があっという間で楽しかった。また続きが出ますように。